【量が先、質はあと】
「質」を求める社会人がハマる落とし穴
社会人になると、どうしても「成果」や「効率」といった“質”を求めがちになります。
仕事でも副業でも、短期間で「結果を出したい」「評価されたい」と思うのは当然のこと。
でも、僕も含めて多くの普通の会社員がつまずくポイントはここにあります。
結果が出ないのは、自分に才能がないからじゃない。
単純に、「量」が足りていないだけなのです。
質を高めたいなら「質が変わるまで量をこなす」
これは、自己成長やスキル習得において非常に大切な考え方です。
心理学でも語られる「量質転化(りょうしつてんか)」という法則があります。
▼量質転化とは?
ある程度の「量」をこなすことで、「質」が自然に高まる現象のこと。
たとえば、プレゼンが苦手な人も、10回、20回と場数を踏めば、話し方や伝え方が上達していきます。
はじめから「完璧な質」を目指して手が止まるくらいなら、とにかく「量をこなす」ことに集中するべきです。
成果の方程式:「成果=生産性×投下時間」
これは非常にシンプルで、なおかつ本質を突いた考え方です。
成果=生産性×投下時間
生産性を高めることも大事ですが、それ以上に「まとまった時間を投下すること」こそが、成果への第一歩です。
最初は非効率でも、数をこなすことで自分の型が見えてきて、自然と生産性も上がっていきます。
10000時間の法則が教えてくれる「継続」の力
▼10000時間の法則とは?
心理学者マルコム・グラッドウェルの著書『天才! 成功する人々の法則』で紹介された有名な理論です。
どんな分野でも、一定の専門性を身につけるには「約1万時間の経験」が必要である。
たとえば、1日8時間働くと仮定すると…
- 10000時間 ÷ 8時間/日 = 1250日
- 1250日 ÷ 365日/年 ≒ 3.4年
つまり、専門性を身につけるには、約3年以上の継続的な努力が必要だということになります。
【20代へ】最初は「質」じゃなく「量」でOK
社会に出たばかりの20代のうちは、「質」を気にするより、「場数」を踏むことを意識してください。
- たとえ失敗しても、経験値が溜まる
- 小さな仕事も、積み重ねで基礎力になる
「できない」ではなく「まだ10000時間に届いていないだけ」
そう考えると、前向きに努力できます。
【30代へ】量から得た経験を「質」に転化する
30代になると、仕事にも慣れ、自分なりのやり方が見えてきます。
このタイミングで重要なのは、
これまでこなしてきた「量」を、どう「質」に変えるか
- 日々の業務での改善ポイントを見直す
- 過去の経験を言語化して、後輩指導に活かす
- 同じ作業を「早く・正確に」できるように意識する
量をこなしてきたあなただからこそ、「質」を意識した取り組みができるようになります。
【40代へ】若手育成に「量質転化」を活かす
40代になると、チームのまとめ役や育成の役割も増えてきます。
この世代が知っておくべきことは、
若手にいきなり「質」を求めすぎないこと
若手社員が失敗しても、それは「10000時間の途中」です。
自分の経験をもとに、「まずは数をこなすことが大事だよ」と伝えてあげてください。
量質転化の考え方は、指導にも大いに役立ちます。
継続は才能を超える。「普通の会社員」でもできる成長法
僕たち普通の会社員が、突出した才能を持っていなくても成長できるのは、
- 量をこなす
- 続ける
- 改善する
というシンプルなループを回し続けられるからです。
何をするにも最初は苦手意識があると思います。
でも、「続けるうちにできるようになる」のは間違いありません。
まとめ:量質転化と10000時間の法則を味方につけよう
- 質を求めるなら、まずは量をこなす
- 成果は「生産性×投下時間」
- 10000時間の継続が専門性をつくる
- 世代ごとに、意識すべき成長ステップは違う
「できない」は才能のせいではなく、「まだ経験が足りないだけ」。
今いる場所で、目の前のことをひとつずつ積み重ねていきましょう。
あとがき
僕自身、最初からうまくいったわけではありません。
資料作成も、会議発言も、何もかもが下手でした。
でも今は、自分の経験を後輩に伝えたり、ブログで発信したりできるようになりました。
すべては「量をこなした先に質がある」と信じて、行動を積み重ねてきた結果です。
「普通の会社員」だからこそできる成長の道を、これからも一緒に歩いていきましょう。
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